販促物のデザインで成果を出すには?売上UPに効く設計のコツと事例を紹介
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販促物のデザインで成果を出すには?売上UPに効く設計のコツと事例を紹介

Sayaka

Sayaka

2025.12.11

こんにちは!
デザポケ営業部のSayakaです

販促物とは、商品やサービスの販売促進のために使われる様々なアイテムの総称です。

具体的には、チラシ、ポスター、のぼり、POP、パンフレット、ノベルティグッズ(ペンやティッシュなど)が挙げられます。

これらは、商品の認知度向上、購買意欲の刺激、企業イメージの向上などを目的として活用される、ビジネスにおいて不可欠なツールです。

しかし、これらの販促物は、単に「見た目が良い」だけでは、なかなか成果に結びつきにくいという側面もあります。

販促物の効果を最大限に引き出すためには、お客様の視線や行動を自然と誘導する「設計」が重要です。

本記事では販促物を単なる「コスト」ではなく「投資」へと変えるために、販促物を制作する際のコツを事例を交えてご紹介していきます。

なぜ販促物のデザインが売上に影響するのか

販促物のデザインが売上に直結するのは、それが単なる「見た目の良さ」ではなく、顧客の行動フローを設計する重要な要素だからです。

デザインの役割は「美しい装飾」ではなく、「ユーザーの視線を意図した順序で誘導し、知りたい情報を明確に伝え、次の行動(購入・問い合わせなど)へ導く」ことにあります。

この「導線設計」が適切でなければ、どんなに優れた商品でも顧客には伝わらず、結果として機会損失を生んでしまう原因になります。

デザインは「伝える」ではなく「動かす」もの

デザインの役割は情報を届けるだけでなく、お客様の行動を促す“心理的な仕掛け”を生み出す点にあります。

たとえば、キャンペーンポスターで「限定〇〇個」「本日最終日」「今だけ特典」といった希少性や緊急性を示す要素を効果的に配置するだけで、お客様の「今すぐ買わなければ」という購買意欲を強く刺激することができます。

単に商品の説明をするのではなく、視線の流れや感情の起伏を緻密に織り込むことで、「思わず手に取ってしまう」「迷わず購入したくなる」という心理的な流れを作り出すこと。

この工夫こそが、デザインの真の役割と言えます。

見た目だけじゃない、販促物が果たす効果

販促物が売上に影響を与えるのは、個々のツールが購買行動の各段階で異なる重要な役割を果たしているからです。

販促物が持つ主な役割は、以下のように分類されます。

役割ツール
注目を集めるのぼり、看板など
認知度を拡大するチラシ、ノベルティ、webバナーなど
商品や企業の価値を伝える商品紹介パンフレット、デジタルサイネージなど
行動を促す・最後の一押し店頭POP、LP、ポスター、DMなど

このように、販促ツールは見た目だけでなく、それぞれが特定のミッションを持っています。

例えば、看板やのぼりが「注目を集めて店内に誘導する」役割を担い、POPやDMが「購入という具体的な行動を促す」役割を担います。

デザインの良し悪しは、この「ミッションの達成度」に直結します。

目的とする行動へ適切に誘導できるように情報を整理し、媒体の特性に合わせて表現を最適化することが、販促物による成果を左右します。

販促デザインの基本ステップと考え方

「成果に繋がる販促のデザイン」を考える際には、デザインスキルだけでなく、戦略的なステップを踏むことが不可欠です。

闇雲に制作を始めるのではなく、「誰に」「何を」「どうしてほしいか」という本質的な問いを明確にすることから始めます。

その上で、使用する媒体の特性を理解し、デザインの基本的な要素を意図的に活用することで、顧客の行動を効果的に誘導します。

ここでは、販促デザインを成功に導くための基本的な3つのステップをご紹介します。

  • 目的・KPI・ターゲットを設定する
  • 媒体ごとの特性から方向性を決定する
  • デザインの要素を理解する

目的・KPI・ターゲットを設定する

まず、ターゲットを「女性向け」「ファミリー層」「富裕層」「シニア層」といったくくりから、より具体的なペルソナとして深く設定します。

ターゲットの性別、年齢、ライフスタイルなどを深く理解することで、言葉選びやビジュアルのトーンを最適化できます。

次に、デザインが達成すべきKPI(重要業績評価指数)を具体的に設定します。

たとえば、

  • 電話でのお問い合わせを増やす
  • 来場予約率を〇%向上させる
  • お問い合わせフォームへの誘導を強化する

など、販促物が促す具体的な行動を明確にします。

KPIを具体的に設定すれば、デザインの良し悪しを感覚ではなく数値で評価する基準が明確になり、デザイン改善のサイクルを回すことが可能になります。

媒体ごとの特性から方向性を決定する

販促デザインは、使用する媒体によって目的や表現が大きく異なります。

ターゲットに最も効果的にメッセージを届けるためには、それぞれの媒体が持つ特性と役割を理解し、デザインの方向性を決定することが重要です。

以下に主要な販促媒体とその主な役割をまとめました。

販促媒体主な役割と効果
のぼり・看板位置広告。媒体の近くに来た人の視線を集めて短い情報を伝える。
バナー広告認知度拡大。ユーザーのデモグラフィックに合わせてオンライン上で無駄なく訴求。
チラシ地域セグメント。特定のエリアにセグメントして認知度を高める。
ノベルティ購買の後押し。特典としてお渡しし、ブランドの記憶を定着させる。
パンフレット価値の伝達。他社との違いや商材の強みを深く論理的にアピール。
店頭POP最後のひと押し。期間限定、地域限定、セール、キャンペーンなど、商品のポイントを重点的にアピール。
LP
(ランディングページ)
オンラインでの行動喚起。特典やキャンペーンをオンライン上で深くアピール。
ポスター世界観の表現。告知したい商品やイベント、サービスの世界観を大きな紙面でアピール。
デジタルサイネージ動きの活用。商品・サービスを動きを用いてわかりやすく、視覚的に訴求。

これらの役割を踏まえ「その販促物をどこで、誰に、何のために見せるか」という視点からデザインの方向を決めることが、成果に繋がる販促デザインの基本となります。

デザインの要素を理解する

販促デザインの良し悪しや、受け手に与える印象を決定づけるのが、

  • 文字
  • レイアウト
  • 写真

の4つの基本的な要素です。

これらの要素を戦略的に操ることが、顧客の行動を動かす力になります。

それぞれの役割を以下に簡単にまとめました。

要素役割
文字(フォント)情報の信頼性やトーンを伝える
レイアウト顧客の視線を意図した順序に導く
写真・イラスト共感や具体的な使用イメージを喚起する
色(配色)瞬時にメッセージの感情的なトーンを伝え、行動を促すための心理的トリガーとなる

例えば、同じ商品情報であっても、これら4つの要素を調整するだけで、「親しみやすさ」から「高級感」、「緊急性」から「安心感」へと印象をガラッと変えることができます。

媒体ごとの特性から方向性を決定する

成果に繋がるデザインとは、この4要素を目的達成のため、意図的に、そして最適に組み合わせていくプロセスです。

内製?外注?判断の基準とメリット・デメリット

販促デザインを「自社で作る(内製)」か、「外部の専門家へ依頼する(外注)」かは、達成したい目的と、利用可能なリソース(人材、スキル、予算)によって異なります。

どちらの選択肢も一長一短がありますので、以下の比較表を参考に、貴社に合った方法をご検討ください。

内製化のメリット

メリットデメリット
品質・ノウハウブランドの一貫性を保ちやすいデザインスキルや戦略が社内で固定化されやすい
コスト制作にかかる費用が比較的安価担当者の本来業務への負担が増す
スピード社内調整がスムーズで修正が迅速にできるプロの視点からの客観的な改善提案が得られにくい

外注化のメリット

メリットデメリット
品質・ノウハウプロの品質と最新のノウハウを活用できる外部とのコミュニケーションが必要になる
コスト企画から制作までの工程管理を任せられる
専門家への依頼費用が発生する
スピード制作時間を短縮し、他の業務に集中できる外部スケジュールの影響を受けることがある

内製・外注のどちらを選ぶにせよ、販促物にとって最も大切なのは、「ターゲットの行動を促すためのデザイン戦略」が明確に確立されていることです。

「戦略設計と言われても、何から手を付けたらいいかわからない」
「販促物の制作に慣れていない」

といったお悩みがある場合は、私たちデザポケにご相談くださいませ。

デザポケでは、単なる制作代行ではなく、「目的・KPI・ターゲット」に基づく戦略設計からサポートいたします。

ご経験を問わず、弊社のアカウントエグゼクティブがお悩み解決のため伴走いたしますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。

魅力を効果的に伝える!販促物のデザイン事例

ここでは、魅力を最大限に引き出す販促物のデザイン事例を、デザポケの制作実績とともにご紹介します。

チラシ

ノベルティ

インスパイアDM

ポスター

のぼり

デジタルサイネージ

成果を出す販促デザインの実践ポイント

デザイン戦略と媒体の特徴を理解した上で、いよいよ具体的な制作段階に移ります。

ここでは、実際に顧客の行動を促すために、デザインの現場で私たちが大切にしている「実践的な7つのポイント」をご紹介します。

  • 一目で伝わるキャッチコピーを作る
  • 視線の動きを意識したレイアウト設計を行う
  • 配色・フォント選びで視認性を高める
  • 保管したくなるサイズ・材質・形状を意識する
  • 余白と整列で「読みやすさ」を作る
  • ブランドに合ったトンマナを意識する
  • 行動喚起を促す工夫を行う

これらの工夫は、販促物の効果を高め、より確かな成果へと繋げるための基本要素です。

ぜひ、貴社の販促物を見直す際のチェックリストとしてご活用ください。

一目で伝わるキャッチコピーを作る

販促物が持つ限られたスペースと時間の中で、ブランドのメッセージを簡潔かつ効果的に伝える要素が、キャッチコピーです。

良いキャッチコピーとは、単なる商品の説明ではなく、消費者に対して「それを使うことで得られる明確な利益(ベネフィット)」を瞬時に伝え、購買意欲を喚起するものでなければなりません。

基本原則として、ワンビジュアルに対してコアなメッセージを1つに絞り込む、「ワンビジュアル・ワンコピー」であることが大切です。

販促物を見たユーザーが、「それがどんな告知で、自分にどんなメリットがあるのか」を考える間もなく理解できるものにすることが必須となります。

視線の動きを意識したレイアウト設計を行う

デザインのレイアウトは、顧客の視線をコントロールし、伝えたい情報へスムーズに導くための地図です。

ウェブサイトや多くの紙媒体で基本とされるのが、Z型視線誘導(左上→右上→左下→右下へとZの形に視線が動く)の活用です。

これにより、最も優先度の高い情報やキャッチコピーを左上に配置することが定石とされています。

しかし、店頭POPやのぼり、看板など、媒体や設置場所によって顧客の視線の動きは大きく異なります。

立ち止まって読むチラシと、一瞬で通り過ぎる屋外広告では、レイアウトの最適解は全くの別物になります。

最適な視線誘導を行うためには、媒体ごとの特性や設置環境を深く理解する必要があります。

「この販促物はどこに置かれるのか」を考えたレイアウト設計は非常に重要です。

もし、媒体や広告物ごとの専門的なレイアウト設計にご不安がある場合は、専門知識を持つデザイナーに任せる方が、確実かつ効率的かもしれません。

配色・フォント選びで視認性を高める

配色とフォントの選定は、販促デザインの「第一印象」を瞬時に決定づける要素です。

これらの組み合わせ方ひとつで、メッセージの伝わり方が大きく変わります。

配色の心理効果とターゲット

色には、購買意欲の刺激や安心感の付与など、心理的な効果があります。

そのため、販促の目的に合わせて使い分けることが大切です。

また、ターゲット層によって好まれる色や、逆に嫌がられてしまう色が存在します。

ターゲットの嗜好や商材のイメージ(例:信頼感なら青、活気なら赤など)を考慮し、最も適した色を戦略的に設計することが重要です。

フォント選定でブランドイメージを確立し、メリハリをつける

フォントは、デザイン全体のブランドイメージやトーンを決定づけます。

ターゲット層に合わせて「親しみやすい手書き風」や「信頼感のある明朝体」などを選定します。

フォント選定でブランドイメージを確立し、メリハリをつける

さらに、見出し・本文・補足といった情報の優先度に応じてフォントサイズに明確な差をつけると、デザインにメリハリが生まれ、読みやすさ(視認性)が格段に向上します。

同じ商材やメッセージでも、配色とフォントを少し変えるだけで、与える印象はガラッと変わります。

保管したくなるサイズ・材質・形状を意識する

顧客がアクションを起こす前に販促物を捨ててしまっては、デザインの力を発揮することはできません。

特にパンフレット、ショップカード、ノベルティなど、ユーザーが「持ち帰る」タイプの販促物は、行動してもらうまで保管してもらうための工夫が必要です。

サイズ・材質・形状選びのポイントは以下の通りです。

  • サイズ:店頭やイベントで配布するものは、財布や名刺入れに無理なく収まるサイズ(お札以下のサイズである75×160mm程度やショップカード)がおすすめです。大きすぎると持ち帰ってもらえないことがあります。
  • 材質:ノベルティの場合、ポケットティッシュなどの消耗品ではなく、持ち歩きにユーザーが負担を感じない実用的なものを選ぶと、利用頻度が上がり、広告効果も持続します。
  • 形状(パンフレット等):持ちやすく、鞄に入れやすい形状や、情報が散らからないようにしっかりと綴じられた体裁を意識することで、長期的な保管にも繋がります。

狙った成果を期待するなら、デザイン性だけではなく、「持ち帰りやすさ」「かさばらないサイズ」「使いやすさ」といった実用的な面が非常に重要なポイントとなります。

余白と整列で「読みやすさ」を作る

情報が詰め込まれがちな販促物において、「読みやすさ」を担保し、メッセージを確実に届けるために不可欠なのが余白(ホワイトスペース)と整列の活用です。

フォント選定でブランドイメージを確立し、メリハリをつける

余白の役割

余白を適切に取ることで、デザイン全体にゆとりが生まれ、視線の流れが整います。

情報をギュウギュウに詰め込むと、読者はどこから読めばいいか迷い、メッセージがスッキリ伝わりません。

LPやチラシ、商品パンフレットなどの情報量が多い媒体では、特に余白が情報の区切りとなり、認識しやすくなります。

整列とグルーピングの重要性

テキストや画像を配置する際に縦横のラインを揃える整列は、デザインに整然とした印象を与え、企業や商品の信頼性、論理的な裏付けがあるという印象に繋がります。

また、関連する要素(例:タイトルと本文、画像と説明文など)をグルーピングして配置することで、情報が混ざることなくスッキリ認識しやすくなります。

この際、内容が混ざらないよう、タイトルやサブタイトルなどを付けながら配置することが有効です。

ブランドに合ったトンマナを意識する

販促デザインにおいて、ブランドカラーやロゴの使い方、全体的なトーン&マナー(トンマナ)を守ることは非常に重要です。

デザインの一貫性は、顧客に対して認知の定着と信頼の積み重ねを促すための基盤となります。

たとえ短期的なキャンペーン用の販促物であっても、そのデザインは一過性の売上だけでなく、長期的なブランド価値を支える重要な投資と考える必要があります。

トンマナ順守の重要性

ブランドごとに定められた細かいレギュレーション(規定)、たとえば、ロゴの余白(アイソレーションゾーン)、正確な色の指定(CMYKのパーセンテージなど)、サイズ、背景との組み合わせ、使用禁止例などを正確に理解し、順守することがデザイナーの重要な役割です。

これらのルールを破ってしまうと、ブランドイメージが崩れたり、異なるメッセージに見えたりするリスクがあります。

一貫したデザインを維持することで、ブランドの信頼性を確固たるものにできます。

行動喚起を促す工夫を行う

販促デザインの最終目的は、顧客に特定の行動を取ってもらうことです。

どんな魅力的なデザインで情報を伝えたとしても、次に何をすべきかを明確に示さなければ、期待する成果は得られません。

顧客の購買行動を後押しするためには、販促物ごとにターゲット層に合わせた具体的なアクションを促す情報を盛り込むことが重要です。

以下に、媒体ごとの行動喚起の例をご紹介します。

販促媒体行動喚起(CTA)の具体例ポイント
LP(ウェブサイト)「今すぐ購入」「お問い合わせフォームへ」「資料請求」「来場予約」などクリックしやすいボタンデザインと、緊急性・希少性の訴求。
チラシ・DM「このクーポンを持参で10%OFF」
「電話で予約する」
「QRコードから来店予約」など
物理的な特典や期限を設け、行動への障壁を下げる。
ポスター「#〇〇で感想をシェア」
「SNSフォローで特典」など
拡散を狙う場合は、ハッシュタグやSNSアカウントを明示する。
その他の媒体「会員登録で限定情報をゲット」
「指定サイトへの遷移」など
目的を達成するために必要な次の一手を明確に表示する。

「何を」「いつ」「どうすればいいのか」を明確にすることで、デザインはより強力な行動喚起ツールとなります。

販促物のデザインで差をつけるなら、デザポケへご相談ください!

無料のテンプレートや市販のデザイン集は、見た目を手軽に整える上では便利かもしれません。

しかし、競合他社も同じような構成やフリー素材を使うため、結果として「埋もれる販促物」になりがちです。

さらに、安易に他社の販促物を真似たり、デザインルールを無視したりすると、ブランドイメージの棄損や、著作権・肖像権といった権利の問題で思わぬトラブルに繋がるリスクもあります。

販促デザインで確かな成果を狙うためには、「なぜこの色なのか」「なぜこのレイアウトなのか」という戦略的意図、すなわち「デザイン思考」が欠かせません。

この意図を持つことで、販促物は単なる印刷物ではなく、売上に貢献する資産となります。

もし、

「自社に戦略的なデザインのノウハウがない」
「何から手をつければいいかわからない」

と感じた場合は、私たちデザポケへご相談ください。

デザイン外注が不慣れな場合でも、専任のアカウントエグゼクティブが企画段階から納品まで、しっかりと伴走いたしますので、安心してご相談いただけます。

貴社のマーケティング課題をヒアリングし、ゼロベースから最適な販促デザイン戦略をご提案いたします。

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