
展示会で効果的なPOP7選!集客アップに繋がるデザインや制作方法を解説
出展料、人件費、制作費など、費用負担の多い展示会では、限られた期間でいかに成果を出せるかが勝負です。
そこで鍵となるのが、来場者の足を止める役割を果たす「POP」です。
目を惹くデザインのPOPは、来場者の興味を引き付け、スムーズな動線でブースへと誘導し、集客を飛躍させるための強力な武器になります。
本記事では、展示会で集客に有効なPOPを7つ厳選し、特徴や効果的な設置場所についてご紹介していきます。

成果を得るためのPOP作成のコツも合わせて解説しますので、展示会での投資対効果を最大化したい方はぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
展示会においてPOP(ポップ)が成果に直結する理由
POPとは”Point Of Purchase”の略で、イベントなどで商品やサービスを宣伝し、顧客の注意を引き、購入意欲を高めるために展示される販促アイテムのことです。
多くのブースが並ぶ展示会で集客し成果を出すためには、「足を止めてもらう」ことが重要になります。
POPが集客に効果的な理由として、以下の要因が挙げられます。
- 行動を促進するツールとして機能する
- 視線・動線・心理の3要素を繋ぐ
制作の際も戦略的な工夫が必要になりますので、以下で解説してまいります。
行動を促進するツールとして機能する
多くの企業は、POPのことを”ブースを華やかに見せる装飾”であると捉えがちですが、実際には来場者の行動を促進するツールとして機能します。
POPは単なる装飾にとどまらず、来場者の行動を意図的に変える”行動喚起ツール”として、成果創出の起点となる役割を果たします。
「興味→関心→行動」という心理的プロセスをブース内で完結させる役割を担うため、展示会などで設置をする際は戦略的な設計が重要です。
視線・動線・心理の3要素を繋ぐ
多くのブースが立ち並ぶ展示会で集客と成果を出すためには、「人の視線・動き・心理」を意図的に誘導することが重要です。
POPはその3つを繋ぐ”動線設計装置”として機能します。
① 視線導線:目を引き、立ち止まらせる
② 動線設計:興味を持たせ、自然に移動させる
③ 心理導線:感情に働きかけ、行動へ導く
POPを仕掛ける際は、この3つの設計を戦略を持って行うことが重要です。
展示会でのPOPの種類と役割【一覧】
展示会で使用されるPOPは主に以下の7種類です。
- スタンドバナー|自立式で視線を集められる
- デジタルサイネージ|視覚的なインパクトを与えられる
- ダンボール什器|軽量・低コストで自由度も高い
- タペストリー|ブース全体の印象が大きく変わる
- パネル・バックパネル|情報をわかりやすく伝えられる
- フロアシート|床面も広告媒体として活用できる
- 等身大パネル|インパクトがあり、目にとまりやすい
どんな点がどんな訴求に優れているのかを以下で解説していきます。
スタンドバナー|自立型で視線を集められる
スタンドバナーは、自立式の広告幕・旗であり、展示会で通路側やブース入口、受付などに立てられる、視認性の高い販促物です。

以下を掲載し来場者の目を止めることで、商談やお取引への糸口に繋がります。
- 商品・サービスのキャッチコピー
- ビジュアル(ロゴ・イラスト・写真)
- ブランドカラーやイメージキャラクター
スタンドバナーの具体的な活用例
- ブースへの案内看板として活用する
- 展示物のすぐそばに設置する
- パネルの代わりとして設置する
スタンドバナーはサイズ選び、デザイン、配置場所によって来場者の反応も大きく変わるため、戦略的に活用することが重要です。
デジタルサイネージ|視覚的なインパクトを与えられる
デジタルサイネージは、壁のポスターワイヤーでの天吊りや、イーゼルスタンドを使った展示&訴求が可能です。

紙と違い印刷する必要もなく、音付きの動画も流すことができるので、高い販促効果が見込めます。
デジタルサイネージの具体的な活用例
デジタルサイネージの活用例 | 詳細 |
ロゴやブランドカラーのアニメーションを表示 | 遠くからでも来場者の目を引く |
・ブース概要 ・無料サンプルの引換券 ・キャンペーン詳細をQRコード …などを表示 | 来場者をサービスの詳細へ誘導する |
「〇〇時からデモ開始!」などリアルタイム情報を表示 | ブースへの滞在時間を伸ばす |
コンテンツを多言語で切り替え表示 | 海外からの来場者へもPR |
展示会ブースにあまり人員を割けない場合でも、基本的な商品説明や企業情報はサイネージに任せられるため、スタッフはより専門的で詳細な説明や質疑応答に時間を割けるようになります。
デジタルサイネージPOPは、来場するお客様の年齢層や特徴に合わせた広告動画の構築が重要です。
例えば、シニア層向け展示会の場合、動体視力の衰えから情報の切り替わりが激しかったり動きが早いと正しく情報を伝えられない可能性があります。
加えて、広告動画にBGMをつける際は、落ち着いて見れるようにゆっくりとしたテンポの音楽を選ぶのがおすすめです。
ダンボール什器|軽量・低コストで自由度も高い
ダンボール什器とは、ボール紙を重ねて強度を持たせた段ボール製の什器です。

販促活動においては、商品やカタログなどを陳列・設置するなどの活用方法があります。
ダンボール什器の主な活用例
- 商品の展示
⇒新製品や小型製品を立体的に展示できる - 試供品・ノベルティの陳列
⇒スムーズな手渡し動線が作れる
ダンボール什器は以下のような特徴、メリットがあります。
- 木製やスチール製と違い、非常に軽量
- 女性一人でも容易に組み立て、移動が可能
- スチールやアクリルPOPなどと比べ、低コストで導入可能
- オリジナルで全面印刷ができるので、展示会ごとに独自性を打ち出せる
他の什器類と比べると、比較的抑え目なコストで導入ができるため、展示会ごとに新しいデザインを使い分けたい企業様にもおすすめなPOPのひとつです。
スペースが限られている小型のブースや、ブランド性を高めたい製品展示などのシーンでも活躍します。
タペストリー|ブース全体の印象が大きく変わる
タペストリーは、布製またはビニール製の大型広告幕で、壁や天井などに吊るして使用する販促物です。

タペストリーの活用例
- 天井吊り型(アイキャッチ)…主に壁面に配置し、あまり幅を取らないタイプ
- 壁面装飾型(ブランド演出)…ブースの壁全体を覆うタイプ
タペストリーPOPはサイズや形を自由に変えることができるので、展示会ブースのスペースに合わせた制作が可能です。
また、丸めて運ぶこともできるため、持ち運びや管理のしやすさも特長です。
タペストリーPOP素材の違いと選び方
素材名 | 特徴 |
トロマット | 丈夫な布系メディアで発色が良くマットな風合い |
ターポリン | 耐久性に優れたシワにもなりづらい素材感 |
ニット生地 | 中厚の布系メディアでオモテウラに起毛感がある |
トロマットは丈夫でシワが付きにくい素材で、持ち運びにも適しています。
ターポリンも耐久性に優れた性質を持ち、屋外など幅広いシーンで活用が可能です。
ニット生地は壁面にマジックテープでそのまま貼り付ける形でお選びになる方が多いです。
タペストリー型は別の場所で再度使用するかなど、持ち運びを考慮した制作がおすすめです。
パネル・バックパネル|情報をわかりやすく伝えられる
展示会における「パネル」とは、スチレンボード(発泡スチロール板)に印刷物を貼り付けた薄型の掲示物のことを指します。

「バックパネル」は、ブース背面に設置してブランドイメージを大きく打ち出すパネル構造のことで、壁貼りタイプと自立型の2つがあります。
パネル・バックパネルの活用例
- 商品、サービス情報の紹介
- キャッチコピーやロゴの掲示
- 商談ブースや空間の間仕切りとして活用
パネル・バックパネルPOPは、打ち出したい商品の特徴やベネフィット、スペックなどを図やキーワードで掲示するのに使用される方が多いです。
印象に残るワードやビジュアルを背面に配置することで、インパクトのあるブースを演出することができます。
また、商談スペースが確保できない場合、ブース間に設置することで複数のフロアに間仕切りとして使用することができて便利です。
展示会で主に使われるパネルの仕様としては、最も一般的なのはA1サイズ(594mm×841mm)で、素材は「スチレンボード」などの軽量・安価・加工しやすいものが主流です。
パネルの特長として、視覚的な信頼感を与えられるという点が優れています。
加えて、ポップアップ式のバックパネルは繰り返し使用できるため、コストパフォーマンスにも長けています。
フロアシート|床面も広告媒体として活用できる
フロアシートは、展示会ブースの床面に貼って使用する広告・装飾用のシートです。

壁面や天井と合わせ、床にもデザイン要素を取り入れることで、ブース全体の統一感を演出したり、ブランドが持っている世界観の再現性を向上させます。
フロアシートの主な活用法
フロアシートの活用例 | 効果 |
会社のロゴ・ブランドカラーを表示 | 写真スポットとして拡散を期待できる |
ブースへの誘導サイン | 矢印やラインを表示し、視線誘導や動線設計をサポート |
空間演出としての装飾 | 床全体のデザインでブースの没入感を高める |
加えて“視界の死角”を広告媒体として有効活用できる点や、ブース全体の統一感を格段に向上させることができるというメリットもあります。
素材感は以下の2種類で制作することが多いです。
- シール
- マット/ゴム
「屋内」「屋外」どちらで使用するか、また設置する箇所の凹凸や材質によって適した素材が変わります。
イベントスペースや貸店舗などでは原状復帰が必須となることが多いため、弊社では再剥離が可能なシート、もしくは接着剤を使用しないタイプのフロアシートをご提案しています。
フロアシートは「剝がれやすい」「剝がせない」といった粘着性に関するトラブルが起こりがちなアイテムでしたので、制作の際は床と素材の相性確認が必須となります。
等身大パネル|インパクトがあり、目にとまりやすい
等身大パネルは、写真データやお好みのデザインで制作可能なインパクトのあるアイテムです。

等身大パネルの主な活用法
- ブース内でのアイキャッチ
- キャラクターや商品イメージを表現
- QRコードで導線を作る
等身大パネルは、インパクトのある展示を独自性を出しながら演出することができます。
変形カットや顔抜きなども制作できるため、目を惹く撮影スポットとしても活用可能です。
また、パネルにQRコードを貼り付けることで、商品の詳細を見れるようにしたり、アプリへの会員登録導線などにも利用可能です。
素材は基本的に以下のもので制作することが多いです。
- スチレンボード
- アルミ複合板
- ダンボール板 …など
持ち運びなどをお考えの場合は、軽い素材をおすすめしております。
また、素材により発色にも違いが出ます。
コート紙で印刷をしたスチレンボードは光沢があり色が鮮やかに出ることから、写真やイラストを印刷したい場合に適しています。
アルミ複合板は耐水性や耐腐食性に優れているため、長期間使用する場合におすすめです。
迫力満点&さまざまな形状で楽しめる等身大パネルですが、ネット上の印刷サービスの場合、複雑な仕様は制作できないというデメリットがあるためご注意ください。
展示会でのPOP(ポップ)のデザインの作り方
展示会で使用するPOP制作は以下の手順で行います。
制作をスムーズに進行し成果に繋げるために、各手順のポイントをご紹介していきます。
明確な目標設定を行う
まず初めのフェーズとして「なぜPOPを使うのか」を明確にすることが重要です。
「どのような目的なのか」「誰に何を伝えたいのか」具体的な目標を設定することで、デザイン、設置場所、活用方法にブレが生じにくくなります。
展示会用のPOPは、訴求する相手によって効果的なデザイン、メッセージ、媒体を変える必要があります。
ターゲットオーディエンスへの適合性が、POPの効果を最大化するデザインの基盤になります。
どのオーディエンスにはどんなデザインがいいか、リスト化するのをおすすめします。
訴求ポイント・キャッチコピーを決める
情報が溢れる展示会で成果を出すには、いかに的確にメッセージを届けるかが勝負です。
来場者の方々は短時間で多くの情報に触れるため、つい埋もれがちになります。
そのため、「誰のための、どのような価値提供か」を明確かつ簡潔に提示し、最も重要なポイントを優先的に伝える戦略が不可欠です。
メッセージが伝わるPOPにするポイント
- 訴求ポイントを顧客目線で抽出する
- 訴求ポイントをもとに、端的で強いキャッチコピーを設計する
- 1枚のPOPにつき、伝えるメッセージは1つに絞る
- 他の情報はパンフレットやスタッフ対応に分散させる
デザイン設計を行う
次の段階としてデザイン設計です。
展示会でのPOPは”単なる装飾”や”映え”ではなく、「戦略的な視覚設計」が重要です。
展示するデザインによって視線誘導・お客様のサービス&商品への理解・行動促進度合が決まります。
購買や商談へと繋がる一歩を促すための工夫がされたデザインが必須です。
デザイン設計の際に注視すべきポイント
- 視覚的魅力の追及
↳ターゲット層に適した配色・フォント・ビジュアルの使い方が重要
- 一目でわかるメッセージ
↳短時間で何に関する情報なのか理解できるシンプルさが大切
- 適切なサイズと配置
↳視線の自然な流れを意識したレイアウト設計が重要
小型POPは展示物のすぐ横に置いて具体的な補足説明を加えるなど、サイズや形状ごとの配慮が大事です。
とは言え、こういった展示会用の広告物や訴求アイテムを限られた自社のリソースだけで準備することは、質と効率の面で大きな課題となりがちです。
外注化することで、社内の限られたリソースを抑えつつ、訴求力の高いデザイン実現に近づけます。
実装・体験設計の仕組みを用意する
せっかく印象に残る広告物を用意しても導線を設計しなければ、商談・購買には繋がりません。
実際の展示会のブース内で「行動を引き出す仕組み」を用意することが重要です。
例えば、以下のように目的に合わせてインタラクティブ要素の追加をするなどの工夫が求められます。
- Webサイトを見てほしい場合
⇒QRコードの記載をする - お問合わせをしてほしい場合
⇒希望の問い合わせ先を記載する
工夫した訴求でターゲット層に興味を持ってもらえたとしても、導線が複雑だと行動には繋がりません。
誰でも簡単に行動に移せるような、明確なものが望ましいです。
展示会のPOPは内製と外注どちらが効果的?
では、展示会のPOPは内製と外注、どちらがより効果的なものを作れるのでしょうか。
双方のメリットとデメリットを比較してみました。
内製化と外注化は、社内の人的リソースや成果をどのくらい期待するかでどちらが向いているか変わってきます。
自作のメリット・デメリット
展示会での広告物を自社で制作した際のメリットとデメリットは、主に以下の通りです。
自社制作の際のメリット
- 社内完結すればコスト削減に
- 修正や微調整を自分たちで即対応できる
- 第三者を介さないため意図を反映しやすい
自社制作の際のデメリット
- 広告物のデザインや訴求力、視認性が低いと制作しても逆効果になることがある
- 社内で制作者が複数人いる場合や、担当者が変わると制作物の統一感が失われるリスクがある
- 担当者に業務負荷がかかり、時間的コストが高くなる
外注のメリット・デメリット
展示会での広告物を外注で制作した際のメリットとデメリットを比べてみました。
外注化の際のメリット
- 視線導線・心理導線まで計算された広告のデザインが可能
- 経験豊富なプロのデザイナーによる訴求設計が期待できる
- 社内負荷を抑えることができる
- 広告物の納期・修正も明確でスムーズになる
外注化の際のデメリット
- 外注費が発生する
- 外部とコミュニケーションが必要
- 展示会の販促に強い制作会社でない場合、成果が見込めないことがある
外注のメリットは、プロによる高い訴求力を得られる点です。
ですが、密なコミュニケーションが不足すると、発注側の意図が十分に伝わらず、イメージ通りの広告が仕上がらないという課題に直面することもあります。

弊社デザポケでは、ご相談いただいた案件ごとに専任の営業スタッフとデザイナーが連携し、制作を進行いたします。

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自作or外注かは「時間×成果×リスク」で判断しよう
広告制作物を自社で行うか、外部に委託するかは、社内の人員体制や制作に関する専門知識の有無、さらにはその広告物からどれほどの成果を求めるかによって判断が分かれます。
そのため、最終的にどちらを選ぶべきかは、
- 時間
- 期待する成果
- 失敗リスク
の3つの軸で判断することが重要です。
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これにより、販売機会を逃さず、競合に先んじてアプローチできます。
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プロに依頼することで、ブランドガイドラインに沿ったと統一感のある制作が可能となり、ブランド価値を効果的に高めることができます。
加えて、広告制作には、著作権、肖像権、薬機法、景品表示法など、様々な法的・倫理的リスクが伴います。
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