
ロゴデザイン制作の考え方|アイディア出しの鉄則と作り方のコツ
こんにちは、デザイナーのTakuです。
突然ですが、みなさんが日々の生活の中で何気なく目にしている「ロゴマーク」。
「よく見かける・気になるロゴ」とか「何でこんなデザインなんだろう」と思ったこと、ありませんか?
実は、企業の理念や商品への思いが、ぎゅっと詰まったいわば「顔」ともいうべきものが「ロゴデザイン」なんです!

そんなロゴデザインの考え方やアイディア出しの鉄則など作り方のコツについて解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください!
目次
ロゴデザインの考え方
なぜロゴデザインが大事なのか?
人に伝える手段として、五感の中でもっとも強く訴えかけるのが「視覚」です。
視覚は五感の大半を占めており、第一印象や記憶に残るイメージを左右する重要な要素とも言われています。
ロゴマークは、目に見えない存在である「企業」という概念を視覚的に表現し、わかりやすく伝えるためのツールです。
つまり、「どのような企業として見られたいか」というイメージ戦略を意識することで、ブランド価値や認知度の向上につながるだけでなく、社内においても社員のビジョンを明確にし、誇りや一体感を育む、コミュニケーションの中核的存在にもなります。

私たちが日々目にする企業のロゴには、そんな想いと意味がしっかりと込められているのです。
有名企業ロゴデザイン例
それでは、有名企業のロゴデザインを例にどんな意味が込められているのかを解説していきます。
①Amazon

今や誰もが知っている「Amazon」。
ロゴ下のオレンジのアーチ状の矢印が、aとzを繋ぐ笑顔のように見えます。
こちらには“a”がつく商品から”z”がつく商品まで、なんでも提供するという意味が込められているようです。
「amazon」の「Z」の部分に矢印が食い込んでいる事で「笑顔」に見えるデザインがとても良い仕事をしていますね!
オレンジの矢印マークのみでも「Amazon」と認識でき、段ボール等にも展開できるシンプルさも素敵だと思います。
②Apple

デザイナーなら皆さんお世話になっている「Apple」。
ロゴマークの由来はアイザック・ニュートンが万有引力を発見した時の「リンゴ」がモチーフです。
「ひらめき」や「革新」など世界を動かす力を感じますね。
ではなぜ「かじられた」Appleなのか。
こちらも所説ありますが、
①Appleのロゴマークをデザインした「ロブ・ジャノフ」氏が、「ほかの果物と見間違われず、リンゴだとひと目で分かるようにしたかった」
②アダムとイブの禁じられたリンゴにちなんで、人類の進歩を表している。
という説が有力なようです。
こうした見る人の想像力をかきたてるデザインがロゴマークの終着点なのだろうな…と、目にするたびに感じ、いつかはこんな仕事をしてみたい!と思わせてくれる目標のようなデザインです。
ロゴデザインの考え方
以下では、私の考えるロゴデザイン基本かつ重要な要素を挙げていきます。

シンプルさ
ロゴは、企業のメッセージを一目で伝える力を持っていなければなりません。
そのためには、誰にでも理解しやすいシンプルなデザインを心がけることが大切です。
細かすぎる装飾や複雑な要素は避け、企業の核となる想いやビジョンを簡潔に表現することが求められます。
普遍性
流行に流されないデザインへと仕上げることが大切です。
時代を超えて支持されるロゴマークは、企業のブランド価値をより高めてくれます。
さらに、時代のニーズに合わせて細かな調整ができる余白を残しておくことで、長期的な視野に立ったブランディングを実現することが可能になります。
覚えやすい
ロゴマークは、見る人の記憶に残るような印象的で覚えやすいデザインであることが求められます。
ただ目立つだけでなく、シンプルでありながらも他にはない個性を持たせること、そのバランスを取ることが大切です。
様々な媒体で使用できる
ロゴデザインをする際には、様々な使用場面を想定し、白黒でも機能するデザインか?縦横バージョンは必要か?など複数パターンのロゴをつくっておく必要があります。
名刺やウェブサイト、パンフレットなどの多様な媒体での使用を考慮することが重要です。
ロゴデザインの作り方:実践ステップ
ここでは、私のロゴデザイン制作の実際の手順を解説していきます。

1.ヒアリング・リサーチ(方向性の整理)
企業理念、ビジョンやターゲット層、競合のロゴを調査。
「どんな印象を与えたいか?」「どんな媒体で使うか?」を確認。
キーワードを書き出して、イメージの軸を定める。
2.ラフスケッチ(アイデア出し)
ひたすらスケッチをする工程(数十パターン描くことも)。
キーワードを元に抽象的なモチーフ、文字のバリエーション、シンボルの組み合わせなどを自由に試す。
この段階ではクオリティより「量」と「発想」が大事。
3.デジタル化(Illustratorなど)
スケッチから良いアイデアを選び、Adobe Illustratorなどでデータ化。
形のバランス、フォントの選択・作字、整列など細部を整える。
白黒から始め、次にカラー版を作るとバランスを見やすい。
4.カラーバリエーション・レイアウト検証
色のバリエーション(1色、2色、反転、モノクロなど)を用意。
名刺・ウェブサイト・スマホアプリ・看板等に載せたモックアップでテスト。
縦組み・横組み・アイコン単体などのバージョン展開も検討。
5.ガイドライン作成
ロゴを使用する際の約束を記したガイドラインを作成。
こちらはロゴデザインの一貫性を保ち、ブランドイメージを維持するために必要な作業となります。
※ロゴが望ましくない形で使用されることを防ぐために必要な工程です
6.最終納品
・カラーバリエーション
・モノクロ版
・ai(Illustrator)
・.png
・.jpg
・.pdfなど…
各種データで最終納品。
ロゴガイドラインも合わせて納品して完了です。
ロゴマークのアイディア出しのコツ&鉄則
ここでは私が実践している、ロゴマーク制作の際のアイディア出しのコツや鉄則をご紹介していきます。

「ストーリーを盛り込む」
「ストーリー」とは、企業のロゴにおいて社名の由来や企業理念、創業者の人柄、印象的な出来事など、ロゴに込められた想いや背景のことを指します。
これは店舗のロゴや、商品・サービスにおいても同様です。
ロゴに宿る「ストーリー」はデザインに命を吹き込み、見る人の興味をかき立て、その企業に対する親しみや関心を呼び起こします。
さらに、ストーリーを持つロゴの方が、長く大切に使い続けたいと思えるものになり、その背景を語れること自体が、企業としての魅力を高めてくれます。
想いをロゴに込めようとすると、自然とストーリーが伝わりやすいシンプルなデザインに行き着くものです。

そうして生まれた印象的で洗練されたロゴが、人々の心に残り、ファンを惹きつけていくのです。
「色は連想するイメージがある」
ロゴマークを作る際、メインカラーは1〜2色に抑え、アクセントとして色を加える場合でも、全体で3色程度にまとめるのがポイントです。
もし企業のイメージカラーがすでに決まっている場合は、その色や近い系統のカラー、あるいは色相環で反対側にある補色を活用すると、全体に統一感が生まれます。
さらに、どのような「方向性」を表現したいのかを踏まえた色選びも重要です。
ロゴデザイン制作の注意点
ここではロゴデザイン制作の際に注意しなければならない点をご紹介していきます。
すでに似たデザインがないかの確認
当然の事ですが、他人が制作したデザインを無断でロゴに転用すると著作権侵害にあたります。
ただ、オリジナルのロゴを制作した場合でも意図せずに似たデザインになる可能性もありますので、ロゴを決定する前に似たデザインがないかのリサーチを入念にする事が大切です。
ロゴの使用に関してのルールを決める(ガイドライン)
ロゴはWeb上や封筒、名刺、ノベルティなどの幅広いものに使用されるため、明確なルールがなければ、本来のデザインから変形されて使用される可能性があります。
そのため、ロゴガイドラインを作成しておけば使用する際のルールが定められているので、ロゴの使用範囲を超えることを避けられます。
まとめ
この記事では、ロゴデザインの考え方やアイディア出しの鉄則など作り方のコツについて解説しました。
企業や有名なロゴデザインには制作に際し、深いメッセージや伝えたいメッセージなどが付与されていてます。

デザポケではお客様のニーズや意図を組んだロゴデザイン制作のお手伝いもできますので、お困りの際はお問合わせください!